明日はきっと少しだけ
毎日何もしないダラダラした虚しい日々を一年以上送っている。
ものすごく深い沼にはまっているような毎日。
朝起きて夜寝るまでにすることと言えば食べるだけ。
仕事をしていなくても、自分で自分のことを肯定できて、過ごす時間が楽しいのならばそれはそれでいいと思う。有り余る時間をただ無駄に過ごしているこの虚しさ。
やらなくてはならない事は何もない。育てる子供もいなければ、介護の必要な親もいない。ただただ好きなことをすればいいだけなのに、それがこんなにも難しいとは思わなかった。
仕事をやめた時、しばらく遊んで暮らそうと思った。とにかく山に行きたかった。10年ほど前に始めた日本百名山巡りを再開しようと思っていたけど、1年半が過ぎたのに百名山は一つも登っていない。昨年(2020年)の緊急事態宣言の影響があったかどうかわからないけど、その頃から自宅に引きこもるようになってしまった。
毎年5月と10月にはお墓まいりに東京へ帰っていたけど、昨年から東京にも行けていない。東京へ帰らないと友人に会うこともできない。現在暮らしている地方都市にはまだ友人はいない。8年前に東京での仕事をやめて移住してきた。幸い移住先で仕事も見つかり6年働いた。定年まで働こことも考えていたが心がもたなかった。
退職してからは、一緒に暮らしている夫以外の人との関わりはない。このまま夫と暮らしていれば食べていくには困らない。ある程度の老後の蓄えもできた。しかし、このまま人との関わりがない状態で、いつまで生き延びることができるだろう。少し前までは、お金があれば生きて行けると思っていたところがあったと思う。だけど、本当にお金があれば生きていけるのだろうか?この先私はどうなっていくのだろう。
それでも、明日はきっと少しだけ楽しい時間が増えると信じて毎日生き延びている。